看護師がどれだけ説明しても治療を理解しない患者と家族

結婚を機に個人クリニックに転職

私は、高校卒業後に看護学校に入学しました。現在30代の女性看護師です。卒業後は、その看護学校母体の病院でオペ室看護師として勤務しました。そこを、結婚を機に離職し、民間の小さなクリニックに転職しました。個人が経営する透析科のクリニックです。いまはそのクリニックで副主任として、子育てしながら勤務しています。

仕事と家庭の両立ができている

最初の職場は、カリキュラムがしっかりし過ぎていて、逆になかなか看護技術を提供できずにいました。そのため、直ぐに実践できるように、経験を積めるように小さなクリニックへ転職しました。オペ室で経験を積めなかったので、穿刺はほとんどできませんでしたが、クリニックでは毎日5人以上穿刺しています。また、いまの職場はサービス残業も無く、仕事が終われば皆さっさと帰宅するので、自分の生活リズムにも合っていると感じています。

透析の重要性を理解せず旅行に行きたいという患者

透析は週に3回行います。しっかり食べることができる患者さんにとっては、透析治療を飛ばすことは自殺行為にも当たります。それを何度も言っても、なかなか実行できない人もいます。あるとき、所属患者さんの1人が、旅行に行くので透析を5日間飛ばしたいと言い出し始めました。家族での旅行のようでした。すぐに先輩や師長に相談し、患者家族にも来院してもらって説得することになりました。

患者だけでなく家族も治療について理解してくれない

そして、最終的には医師も含めみんなで説明し、何度も現地の透析施設での透析を勧め、理解を得ようとしたのですが、本人を含めなかなか分かってもらえませんでした。あまり食べないようにする、飲まないようにするの一点張りでした。患者だけでなく、家族も治療の必要性を理解せず、本人の意思を尊重したいと言うのです。何度も話し合いましたが折り合いは付かず、医師はしぶしぶ行くことを承諾しました。水分、カリウム制限、薬はきっちり内服することを約束し、旅行前日、帰宅時は普段よりも長く透析し、旅行に出かけました。

治療に関わる判断は自分だけでしないこと

患者やその家族の問題で、上司への報告は大切だと思います。このときは結果としては特に問題なく、旅行からも帰ってきていまも元気に透析を行っていますが、勝手な判断で旅行を許可すると、旅先や帰宅後に急変するリスクも多いにあり得ます。そのときに医師や上司、院長先生も許可を知らなかったとなると、勝手にOKを出したスタッフの(有資格者)の責任になります。最終的には医師の判断ということになりますが、その責任の所在をはっきりさせておくことは、医療に携わっている自分を守るためには必要なことだと思います。